「久坂葉子について」

ちょっと前の京都新聞の文化欄に夭折の天才女性作家:久坂葉子に
ついて紹介してあった。
かずぼうは名前さえ聞いたことがない。
何でも、今から60年前に活躍したひとらしい。
本名は川崎澄子(1931~1952)で、曽祖父は川崎造船創立者:川
崎正蔵で、父が川崎重工取締役で名士の出である。
昭和6年に神戸で生まれ、18年に神戸山手高女入学、ピアノ堪能にて
23年卒業。
昭和24年に、同人誌「VIKING」に参加、発表した「ドミノのお告げ」が
第23回芥川賞候補となる。
27年12月31日の大晦日の日に、阪急六甲駅で、三宮発特急電車に
飛び込み自殺。
・・・21歳だった。
好きだったのは、カフェ(要するに飲み屋で酒好き)、オシャレ、ゴールデン
バット(変に苦い安物のフィルターなしの紙巻煙草)であったそうな。
恋多きチャーミングな女性だったが、純愛、正義、モラルには、ほど遠い
ような言動に、かえってピュアなものが感じられたという。
短編小説が多いが、詩にも才能を発揮するというか、かずぼうは詩の方が
好きである。
彼女の詩のひとつにこんなのがある。
「明日はいい子になります」といった日はいつだったのだろう・・・
神様、私はお約束を破って、
こんなにこんなに罪深い女になってしまいました (17歳のときの詩)
さらに、
「こんな世界に私は住みたい」
こんな世界に私は住みたい
肩書きもいらず 勲章もなく
人はそれぞれ はだかのままの心でもって
礼節だけはわきまえて
男も女も仕事をし
男も女も恋をして
ひとりひとりの幸福を
ひとりひとりのねぎごとを
心にそっと小さくもって
一生かかって みずからのため しつくす
こんな世界に私はすみたい
(1949.6.18)
「ねぎごと」って、祈ぎ事、願いごと、夢のことなのね。
「みずからのために、しつくす」というのもいいねえ!
また、小川和佑氏は、彼女に関してこんなことを言っている。
純粋・・・近頃では、ピュアなどと安直に言われるが、このいかがわしさに
皆気づかないのだろうか?
純愛などというものは最もいかがわしい。
本当に醜悪なだけなのだ。
とにかく純粋というやつは、往々にして悲劇(時には喜劇)に向かわせるし
人を破滅に導く。
大体において、言葉の意味通り人は純粋でなんかいられるだろうか?
少しくらい不純なところがあったり俗っぽいところがなければ人としてとても
生きられるものではない。
そういう意味では、久坂葉子は純粋であったのかもしれないが、純粋を突
き詰めていけば、自殺するか心中するか、テロリストになるしかないのだ。
彼女は小妖精、小悪魔、性悪女、魔性の女と称されたが結局は自殺した。
そういえば、三島由紀夫、太宰治も自殺だった。
彼女の自殺は衝動的に見えるが、前から願望があり未遂もあったようである。
「自殺」について、スリランカ出身の原始仏教者の長老のお坊さん:アルボ
ムッレ・スマナサーラは、こう言っている。
「何をやっても空しい」と感じて、自殺する人がいます。
「何をやっても空しいと感じる自分は、すごく高次元で世の中を見ているので
はないか。仏教で言っている”超越した智慧”があるのではないか」と思うの
です。
でも、本当なまったくそうではないのです。
こういう人々は、希望がないどころか、あまりにも大きな希望を持ちすぎなの
です。
ですから、人生が空しいなどという人への答えは、「あなたは人生に大きな
希望や目的を抱きすぎている。だから何もできないんだ」ということです。
まずはそれを理解してもらう必要があります。
自殺の理由としては、「空しさ」だけではないとは思うが、かなり当たっている
と思える。
世の中、酸いも甘いもあり、おばあちゃんがよく言っていたように「ふたついい
ことないものよ!」なのかもしれない。
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Comments
太宰さんのときとか
昔は 偉いひととかが 自殺すると
まねする ひとが いっぱい いたんでしょ。。
今は 人殺しや それも無差別殺人や
迷惑な自殺の仕方をマネするんですね。。
Posted by: たーさん | July 02, 2008 at 09:39 AM
ターさん、本当にそうですよね。やけのやんぱちの無差別殺人は、迷惑を通り越して、メチャクチャですよね。恐ろしい世の中です。何かが狂っています。
Posted by: かずぼう | July 02, 2008 at 11:58 AM